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アドバイス 〜 お役立ち情報 〜
このページでは過去にブログでご紹介した情報やちょっとしたアドバイスを中心に
掲載しております。
記事の内容の一覧表を設けましたので、興味のあるところをご覧ください。
内容はもともとブログの記事ですので、参考程度にお読み下さい。
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9月に入り過ごしやすい、秋の陽気を感じさせる日が多くなってまいりました。
今年も熱中症の症例が多かったのですが、ようやくその危険性も減ってきてたように思えます。
その反面?、散歩による「ダニと雑草の刺激による被害(軽いアレルギー)」が増えてきております。
ダニはご存知の方も多いと思いますが、生い茂る雑草の中に潜んでいて、犬がゴソゴソ頭を突っ込んだりしていると寄生してしまうものです。
血を吸って直径が1cm近くの大きさになることもあります。
その他に、ブタクサ、セイタカアワダチソウなどの秋に生い茂る雑草の刺激で、目や皮膚に炎症(アレルギー様の症状)を起こす被害が増えています。
症状としては皮膚の発赤(赤み)、かゆみ、涙が多い、などです。
特に多いのが、耳介(耳のヒダ)内側の炎症です(ダニもくっついていることが多いので要チェックです)。
予防としては、ダニの予防薬をしっかり使うことと、あまり雑草の生い茂るところに入らせないこと、そして散歩後にぬれタオルなどで体(特に顔)を拭いてあげるとよいでしょう。
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犬、特に小型犬はちょっとした事でよく足腰を痛めたりします。
特に動きの活発な子はフローリングで滑ったり、ソファーに飛び乗ったり降りたりしたときに、「キャン!」といって、震えながらうずくまったりします。
それを見た飼い主さんがパニックになることはそんなに珍しいことではないのですが(ほんとによくある事です。)、犬の見かけの悲壮感ほど、実際は状況が深刻でない場合が多いのです。
飼い主さんはまず「何かしなくては!」と思い、足腰を擦ってみようとすることが多く、そのうちの何パーセントかが“犬に咬まれる”といった被害にあいます。
実はこのとき、犬自身は多少の痛みがあるのですが、それよりも一瞬の痛みに対し過剰にびっくりして不安になっている場合が多いのです。
ですから、そんな時に体を触られると逆に“触られるとまた痛みが走るかも・・・”といった恐怖心から、噛み付いて自分の身を守ろうとする場合があります。
ですから犬がこのようになったときは、まずは10〜20分くらいそっとして様子を見てあげてください。優しく声をかけてあげるのもよいでしょうし、「抱っこしてほしい」と訴えてくるならそっと抱きかかえてしばらく安静にしてください。
大半の場合はそのうち、大した事ないということに気づき、自分で起き上がります。
もちろん本当に強く痛めることもあり、しばらくしても回復しませんので、その場合は速やかにご相談下さい。
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ここ最近、ワクチン接種で同じようなご注意をさせて頂いたケースが何件かございましたので、この場をかりて皆様にもお伝えいたします。
結論から言って、ワクチン接種はなるべく午前中(もしくは午後の診療の早い時間帯)にご来院されることをおすすめ致します。
ワクチン接種は激しいアレルギー反応を起こし、とても危険な状態になる場合がごく僅かですがございます。
ワクチンの種類などによって多少危険性が異なりますが、基本的には“このワクチンなら絶対に安全”というものはない、といっても過言ではありません。
「去年まで全く問題なかったので大丈夫!だから注射して!」といわれる方もいらっしゃいますが、午後の診療の受付終了間際にワクチンを接種したとして、もしも数十分〜数時間後に副作用が出た場合を考えてみてください。
大抵の動物病院は夜間、受付をしておりません。緊急処置ができないのです。
ですから、ワクチン接種を行う日は、すこし時間にゆとりがある日を選び、ワクチン接種後は最低数時間は一緒に過ごしてあげてください。
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近年、獣医療の発展や飼い主さんの意識の向上もあり、犬の寿命が延びてきております。
そのため高齢犬が多くなり、犬の痴呆症に悩まれるご家族も多くなっております。
そこで今回は“犬の痴呆テスト”をご紹介いたします。
犬の痴呆テスト
<13歳以上>
□夜中に意味もなく、単調な大きな声で鳴きだし制止できない
□歩行は前にのみトボトボ歩き、円を描くように歩く
□狭い所に入りたがり、自分で後退できないで鳴く
□飼主、自分の名前、習慣行動がわからなくなり、何事にも無反応
□良く寝て、良く食べて、下痢もせず、痩せてくる
上記5項目のうち2項目以上当てはまる13歳以上のワンちゃんは痴呆の疑いがあります。
どうぞ参考になさってください。
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今回は、動物さんたちの食事(特にドライフード)について、ちょっとした注意点をお話します。
診療で飼い主さんとお話していると、体のサイズにあっていない大きな袋のドライフードを使っている方が意外と多いのです。
中には使い切るのに3ヶ月以上もかかる、というサイズを購入されている飼い主さんがいます。例えば小型犬なのに、5kg以上のフードを使っている場合です。
今記事を読まれている方の中にも「えっ、何が悪いの?」と思われている方もいると思います。今回はそのように思う方に是非とも伝えたかったので、どうぞ読み進めてください。
ドライフード(袋に入った乾燥したフード、「カリカリ」と呼ぶ猫の飼い主さんも多いですが)はメーカーや種類によって多少の違いはあるかと思いますが、1ヶ月くらいを目安に食べきるサイズを購入することをお薦めします。
乾燥しているからなんとなく大丈夫なように思われがちですが、古くなると、目に見えないレベルでカビが生えていたり、雑菌が繁殖していたり、何より酸化して成分が変化してしまいます。
もし日持ちするフードがあるとすれば、それなりの防腐剤が入っていなければなりませんし、もしそうならば体に悪いのはなんとなく想像がつくかと思います。
よく吐いたり、お腹をこわしたり、慢性的に肝臓の数値が高いなどの患者さんで、このようなことをよく経験します。
大きな袋で購入する理由として、まめに買いにいくのが面倒、割安である、などそれぞれに理由があるようですが、大きな袋はあくまで‘大型犬用’であったり、‘多頭飼い’のためにあります。
少しの気遣いで、よい食餌管理(体調管理)ができることを考えれば、少しくらい割高なフードは決して高くはないのです。よっぽど体調を崩したりして医療費をかけるほうが割高になってしまうものです。
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インフルエンザのニュースや紅白歌合戦の司会発表がされるなど、冬の到来を感じさせる時期となってまいりました。
寒くなってから多飲多尿を主訴として来院される患者さんが続いたこともあり、当ブログでそのことについて少しふれてみたいと思います。
“多飲多尿(たいんたにょう)”とは読んで字のごとく、よく飲み、おしっこをたくさんする状況をいいます。
程度が激しくない場合や、もともと飲水量が増える夏場では飼主さんがその異常に気がつかないことが多いようです。
ですが、冬場はもともと飲水量が減る時期ですのでお水を飲む量や尿の量が増えていることに気づきやすい時期でもあります。
多飲多尿を起こす病気にはいくつか代表的なものがございますが、この時期に一番多いといっても過言ではないのが“猫の慢性腎不全”です。
慢性腎不全は急性腎不全と違って徐々に進行してくるものですので、なかなか初期〜中期の段階で発見されづらいと思われます。
そして病期がかなり進行した段階で元気消失、食欲不振を主訴として来院されるケースが多く、質問してみると、「そういえばお水を良く飲んでいた」「尿が多かった」といった話があとからでてくる事も多く経験します。
ではなぜこの時期に多いのでしょうか?
それは“寒さ”という“ストレス”がその悪化を急激に進行させることが多いからです。
腎臓という臓器は失った機能(組織)は元に戻らないといっても過言ではありません。状態が目に見えて落ち込んでしまってからでは相当機能が低下してしまいます。
この病気は言い換えると、“治す病気”というよりも残された腎機能をいかに“維持する(進行を遅くする)”といった方が適切かと思います。
早期発見の具体策をあげるならば、飲水量・尿量のチェックはもとより、被毛粗剛(毛づやが悪い)、脱水(皮膚の弾力性がない)がみられる場合や、中〜高齢の猫ちゃんは定期的な血液検査、尿検査(腎機能のチェック)を受けておくのもよいでしょう。
参考までに、多飲多尿を示すその他の疾患(猫)として、糖尿病、甲状腺機能亢進症、肝不全などがあげられます。
この時期、似たような症状として頻尿(おしっこの回数が多い)もありますが、この場合は膀胱炎、特に尿石症がらみのものが多くみられますので、こちらもあわせてご注意してください。
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先日、千葉県浦安市で発生した犬ブルセラ症集団感染に関する報道がありました。
ブルセラ症は“人獣共通感染症(ズーノーシス)”といって、人にも感染する病気です。
この病気に関して「犬 ブルセラ」で検索すると詳しい情報がたくさん得ることができますので、是非ご参考にされてください。
この度、「可能性を言い出したら切りがないのでしょうが獣医師さんのお立場として、ごく普通の飼い犬ライフを送っている犬がブルセラ抗体検査を受ける必要はお感じになりますか?」との相談をお受けしました。
確かに誤解をされる方がいないといえない以上、答えづらいのですが、同様に心配されている方もいらっしゃるかと思い、あくまで私の個人的な意見としてお話させて頂きます。
結論から言いますと、「そこまでの必要性は感じない」といったところです。
ただし、ブリーダー、ペットショップなど繁殖・販売に関わる施設、記事にあったような施設およびその施設に頻繁に出入りしている場合は検査を受けた方がよいと思います。
一般の方にとっては、不特定多数の犬と頻繁に接触する機会がある方は注意が必要、と言い換えることができます。ですから上記のようなごく普通の飼い方であれば気にしすぎるのもどうか…といったところです。
この問題は現時点で“検査義務がない”以上、上記に関わる人々のモラルに頼らざるを得ない状況ですが、いずれは義務化し社会全体でこの病気をなくしていくことが重要ではないかと思われます。
ご心配な方は動物病院で検査(病院では採血するだけ)できますのでご相談下さい。
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ここ最近、「シャンプーする時のお湯の温度はどれくらいがよいですか?」という質問を偶然にも何件か受けました。
意外と皆さん気にされているようですので、アドバイス(という程のものではないですが)させて頂きます。
結論から言いますと、動物の体温と同じくらい(38〜39℃)が無難だと思います。
もっと分かりやすく言えば、自分にかけてみて熱すぎず、冷たすぎず、であれば大丈夫でしょう。
もちろん季節によって、寒い日であれば少し暖かめ、暑い日であればぬるめ、といった感じでもよいと思います。
要するに“犬猫たちが嫌がらない温度”であればよいのです。
以前、自宅でシャンプーをしていて具合が悪くなった、という患者さん(犬)がいまして、飼い主さんに状況をよく聞いてみたところ、「皮膚の汚れ(油っぽい)がひどかったので結構熱いシャワーで長時間流していた。」とのことでした。
確かにフライパンの油汚れは熱いお湯で流した方が落ちますが、特に犬の場合、暑さにあまり強い動物ではないので熱中症になってしまう恐れもございます。
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日常の診療中、「この子、風邪ひいたみたいで・・・」といわれる飼い主さんが多くいらっしゃいます。
確かに動物の場合でも、熱っぽくて、咳やくしゃみをしていて、少し元気がないだけならば、「風邪を引いた」といっても間違いではないと思います。
ただし、人間の場合で使われる“風邪”は本来“かぜ症候群”といわれ、頭痛、発熱、上部の気道炎などの様々な症状のうち、いずれか、もしくはそのうちの幾つかがみられればそのように呼ぶ傾向にあります。
すなわち、風邪とは、あやふやで都合のよい表現でもあり、その結果、“調子が悪い=風邪”と簡単に考えてしまう人も多いと考えられます。
例外はございますが、あえて分かりやすく言うと、犬猫に人間のような一過性で治る“いわゆるかぜ”はありません(かぜのような症状がみられる場合、何らかの基礎疾患があると思ったほうがよいでしょう)。
ここで本題に入りますが、愛犬に元気がなく風邪を引いたと思いかぜ薬を飲ませる方がいらっしゃいます。
結論を言うと、場合によっては非常に危険(命を落とす場合がある)なので、人間の風邪薬を飲ませてはいけません。
もちろん危険性はかぜ薬の種類(成分)によるのですが、ここではあえて、この成分が悪い・・・といったことは、説明いたしません。
なぜかというと、このかぜ薬ならそんなに問題ないのか!と拡大解釈して、それでも飲ませる方がいるからです。
そもそも、人間の場合と同様に調子が悪いから風邪だろう、と安易に考えることが一番よくないのです。
くれぐれもご注意下さい。
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ご存じない方もいらっしゃるかと思いまして、今回は犬猫の体温についてお話しします。
結論から言って、犬猫の体温はおおよそ38〜39度です。
人間に比べて2〜3度高いのです。
ですから、猫が湯たんぽ代わりになったり、遭難した人が犬のぬくもりで助かったりといった事も納得できるかと思います。
夜中に飼い犬・猫の調子が悪そうな時、不安のあまり普段したことの無い体温測定をしてみると・・・なんと39度!なんて事がありますので、必要以上にパニックにならないよう、是非ともご注意下さい。
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ふと思いついたので、この時期(クリスマス・年末年始)に注意すべきこと(特に犬)をご紹介します。
まずクリスマス。
この時期はなんと言っても“チキンの丸呑み”でしょう。
良く経験します。
そして年末年始。
この時期は“おせち料理の類の誤飲”でしょう。
お歳暮で頂いたハムに巻いてある“ひも”なんかは特においしいようです。
台所で忙しく準備していると、足元で「何か落ちてこないかな〜」と上を向いて待っているワンちゃんがいるかと思います。
是非ともご注意下さい。
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よく飼い主さんとの会話で“犬の生理”という言葉が出てきます。
伝わりやすいので私もそのようにお話しする場合もございますが、犬の陰部からの出血は正確には“発情出血”といいます。尚、この期間のことを“発情期”と呼びます。
では、いわゆる人の生理と異なるのはどういった点でしょうか?
人の場合、出血は排卵と排卵の間に胎盤が剥離することによって起こりますが、犬の場合は排卵の直前(1〜2週間くらい前)から妊娠準備のため、充血した子宮等から出血が始まります(出血の量、期間には個体差があります。尚、発情出血は通常長くても3週間程度です)。
つまり、発情出血がみられる時(=発情期)は「妊娠しやすい」と考えてください。
私が“犬の生理”という言葉をあまり使いたくない理由として、上記のことをご存知ない方が人の生理と同様に考え、妊娠に関しては“安全な期間と勘違いしてしまう”恐れがあるからです。
雌の犬を初めて飼う方は、是非とも知っておいて下さい。
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先日、下記のような記事がありましたので掲載いたします。
皆様もお気をつけ下さい。
『<ペット火葬>ブーム便乗の悪質業者横行 数十万円の請求も
11月17日15時1分配信
毎日新聞
ペットの火葬をめぐり、トラブルが相次いでいる。焼却炉を備えた車で飼い主宅まで出張した業者が、死骸(しがい)を焼却炉に入れた後に数十万円の高額料金を請求するもの。「嫌なら今すぐ焼却炉から出す」「遺骨を返さない」−−などとすごみ、飼い主の愛情につけ込み金を要求する。ペットブームに便乗した悪質商法に、各消費者センターは注意を呼びかけている。
東京都消費生活総合センターによると、東京都内の50代女性は今年、インターネットでペットの火葬業者を見つけ連絡した。ホームページ(HP)では、体重別の料金を掲載。約20キロの犬は5万6000円で他の料金は一切かからないとあったが、業者は犬を移動火葬車の焼却炉に入れた後、22万円を請求した。
女性は抗議したが「生焼けで犬を返す」などと言われ、やむなく15万円を支払った。業者はその後も電話で執拗(しつよう)に残額の支払いを請求、警察通報後も電話は続いた。
同センターなどによると、業者は違っても手口には共通性がある。HPには小動物から大型犬まで、体重別に1万円台から数万円の料金が表示され、一部に「高速料金がかかる場合がある」などと書かれている場合もあるが、料金が請求されるのはきまってペットを焼却炉に入れた後。大型犬で火葬料金が6万円弱のはずが40万円請求された40代の男性もいた。
料金内訳の提示は書面ではなく口頭だけのことも。全額を払わないと、残額を支払う「示談書」名目の念書を取られたケースもあったという。
動物の火葬業者には基本的に法的規制がなく、同センターは「事前に見積もりを出させるなど料金の確認が必要。納得できない場合は、支払いや書類へのサインを急がないように」と話す。
トラブルは秋以降、関東で目立つ。国民生活センターによると、ペットサービスの相談は04年263件、05年314件、06年405件と増加している。』
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最近めっきり涼しくなってまいりました。
そのせいでしょうか、多くの方々が風邪をひいております。
動物たちも同様に、体調を崩しています。
特にウサギは食欲が落ちたり、便が小さくなったりと、寒さによるストレスで消化器症状を呈するケースが増えております。
夜間などの冷え込みが予想される場合は、できれば暖房がベストですが、できるだけ寒くならないようにしてあげて下さい。
気候の変動に体が慣れていないこの時期こそ体調を崩しやすいため、飼い主さんも含め、体調管理には十分ご注意ください。
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本日、犬猫の誤飲に関する記事がありましたのでご紹介いたします。
『ペット誤飲:最多は竹のくし「命にかかわることも」 アニコムクラブがアンケ /東京
9月30日11時2分配信
毎日新聞
◇「近くに置かないで」−−「アニコムクラブ」アンケート
ペットの誤飲で最も多かったのは、焼き鳥や団子の竹のくし――。ペットの健康保険を運営する「アニコムクラブ」(新宿区下落合)が全国の加盟動物病院を対象に行ったアンケートで、こんな実態が浮かんだ。室内の犬や猫がにおいにつられてごみ箱をあさって誤飲し、胃袋に刺さるなどしたという。また、貯金箱の硬貨222枚やゴルフボールをのみ込むケースもあった。同クラブは「命にかかわることもある」などと注意を呼びかけている。
アンケートは7月下旬、保険を扱う4048病院を対象に実施し、175病院から回答を得た。
犬や猫の誤飲物の1位が竹のくしで133件。次いでトウモロコシの芯(しん)や果物の種(128件)▽風邪薬の錠剤などの医薬品(126件)▽石や砂(121件)――など。
このほか、大型犬がゴルフボール35個を飲み込んだり、洗剤や電池、肥料や魚のにおいにつられて釣り針を誤飲したケースもあるなど、のみ込むものはさまざまだ。
1歳未満のペットが多く、来院の約2・3%が誤飲によるものだった。誤飲の場合、内臓が傷ついたり、食道にたまるなどして、手術するケースも多いという。同クラブはアンケート結果を病院に伝え、「誤飲の原因になるものをペットの近くに置かないで」と呼びかけている。
9月30日朝刊
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今回はノーリード(リードを繋がずに自由に散歩させるなど)の危険性についてお話してみようと思います。
ここで言う“危険性”とは、その犬が交通事故にあって怪我を負うとか命を落とす、という次元の話ではなく、他人や社会に危害を加える可能性がある、ということです。
「他のワンちゃんにびっくりしてたまたま車道に出て事故にあった。」「いつもはおとなしく、よく言うこともきく」「車のクラクションに驚いて・・・」など、ノーリードでの散歩中に事故にあった犬の飼主さんからよく聞かれるコメントです。
要するに「他の何かの要因で問題が起こったのであって、この犬はいい子です。」ということなのです。
ここで皆さんに考えて頂きたい問題がございます。
Q:あなたは車を運転しています。急には止まれないスピード(仮に時速40〜50km)でごく普通の道を走行中です。向かって左側の歩道には赤ちゃんを抱いているお母さんが、右の歩道には普通に犬を散歩されているご老人が、反対車線には新婚の夫妻が運転する車、という状況です。
そこへ突然目の前に犬が飛び出してきたとします。もちろん止まれません。あなたならどうしますか?もしくはどうなってしまいますか?
ここで、ノーリードで散歩されている飼主さんに上記の質問の“あなた”を“自分にとって一番大切な人”に置き換えてもう一度考えてみてください。
そして運転手(自分にとって一番大切な人)は犬を避けようととっさに左にハンドルを切ってしまい時速50kmで歩道につっこんでしまったと想像してみて下さい。
または赤ちゃん連れのお母さんを“自分にとって一番大切な人”に置き換えて考えて頂いてもいいでしょう。
次に、交通事故で怪我を負った患者さんが来院されるときによくあるケースをご紹介します。
@怪我を負った犬と共にその飼主さんと事故を起こした運転手の方が一緒に来院され、その運転手の方は神妙な面持ちで、飼主さんに謝罪を繰り返し、治療費やできる限りのことはやらせて頂きます、といった旨のお話をされ、飼主さんの方はその運転手にそっけなく冷たく対応(我が子の事故のショックもあるでしょうが・・・)。訊いてみると、この犬は普段閉まっている家の門が閉め忘れてあり逃げだした、散歩に出そうとリードをかけようとしたところ、犬がハッスルしすぎてリードをうまく繋げずそのまま勝手に家を飛び出してしまった等々。
A上記とほぼ同様ですが、ひき逃げされたケースで、飼主さんと怪我を負った犬が来院され、飼主さんがひき逃げされたことに対し怒りをあらわにしている状況。
ひき逃げ行為は別として、はたしてどちらが悪いのでしょうか?@とAのケースは前述の質問の“ハンドルを切らずに犬をひく”に該当しますが、もしこの運転手が犬を避けて人身事故を起こしてしまっていたら果たしてどうなっていたでしょうか?
運転手やその事故に巻き込まれた方々および、場合によってはその遺族の方々に対してどんな顔をして何を話せばよいのでしょうか?
少々大げさな話にきこえなくなくもないですが、実際にこのようなことは起こる可能性がありますし、実際に起こっています。車を運転する方は運転中猫が横切りヒヤッとしたことありますよね。
理由はどうあれ、犬を外に出すときにはリードを繋ぐのは最低限のマナーです。
世の中当然、犬嫌いの人もいますしね。
例えば“動物を飼う”という行為は他の人(動物に興味のない人)からみたら“趣味”みたいなもので、“オートバイが趣味”という人となんら変わりません。
自分の敷地でオートバイを何台も所有し、バイクを修理したりきれいに磨いたりしている人を見てもなんとも思わないでしょうが、エンジンを必要以上に吹かしたり、公道でスピードを出して走っているのを見て不快に思う人は多いはずです。
私はオートバイは乗りませんが、好きだったら、こいつ(バイク)でかっ飛ばしたい!こいつを走らせてやりたい!と思う気持ちはよくわかります。
ただしそれとこれとは別問題で、そういう人は人に迷惑をかけないようにサーキットにでも行って、思う存分走ればよいのです。
犬を飼っている人も同様です。
リードを繋いでの散歩は制限があってかわいそう、自由に遊ばせてあげたい、と思うのが飼主さんの心理でしょう。
でも、何かが起こってしまってからでは「だってリードを繋ぐとかわいそうなんだもん」は通用しません。
仮に、家から、もしくは散歩中逃げ出した犬がひかれて死んでしまったとしても、他に何も起こらなかったのであれば(人身事故など)、不幸中の幸いと思うべきかもしれません。
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近年、犬に対して給水ボトルを使用している方の割合が増えてきております。
器で水を与えることと異なり、周りが水浸しにならず扱いやすいため、ペットショップなどで使用する機会が増えた結果、その習慣がついた犬たちが一般家庭でもそのようにして水を飲んでいるのだと考えられます。
ただし、いいことばかりではなく、中にはうまく飲む事ができず、軽い気管支炎のような症状を呈する子たちもいます。
もともと犬たちは上を向いて液体を飲む習慣が無いため、誤嚥(水などが気管に入ってしまうこと)してしまうのだろうと考えられます。
問題のない子であればよいのですが、よくむせていたり、咳っぽい症状がしょっちゅうみられる様な場合には、一度給水ボトルをやめて器であたえてみて、症状がなくなるかどうかみてみるのも一つです(結構これで落ち着く子がいます)。
ただし、ごく稀に器から水を飲めない子がいますので、飲ませる練習をするなど注意して下さい。
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本格的に暑くなってきました。
皆さんも既にご存知かと思いますが、昨日、熱中症で命を落とされたお子様のニュースがございました。
同じ2歳の子を持つ親として、悲しいというか、残念といいますか・・・、
とても複雑な心境です。
ここ近年の暑さは、“夏バテ”で体調を崩すといったレベルではなく、“殺人的(動物も)”といって過言ではないと思います。
日々の診療の中で、熱中症(日射病、熱射病)によって命を落としている動物をみていると、そのように思えてしまいます。
熱中症で動物を死なせてしまった飼い主さんたちの共通点は、“暑さで死んでしまう”ということを‘認識していない’ことです。
注意すること、甘くみない事で熱中症は予防できますので、くれぐれもご注意を。
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なにやら大型で強い台風が日本に上陸(沖縄)したようです。
台風情報によれば、日曜日(7/15)あたりに関東直撃もありそうですね。
台風といえば、てんかん発作を持病に持つ子は気圧の変動の影響で発作を起こしやすくなる、と言われております。
だからと言って防ぎようも無いのですが、注意しておいて損は無いと思います。
個人的には当院の看板(野だて看板)が飛ばされやしないかと、台風が来る度にヒヤヒヤしております。
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最近では“猫は外に出さずに家の中だけで飼うべきである”といった考え方が主流であり、数年前の新聞(読売だったと思う)の記事にもそのような内容が書かれていたことを記憶しています。
なんとなくは理解できるが外にも出られずかわいそう、と思うのが一般的だと思いますが、ではなぜ出てはいけない、出してはいけないのでしょうか?
まず第一に‘命に危険がある’ということです。
外に出ると交通事故にあったり、野良猫などに傷を負わされたりします。
運良く保護されたり、帰ってきたとしても、喧嘩などでうつされたウィルス(ワクチンでは予防できない猫のエイズや猫伝染性腹膜炎ウィルスなど)が時限爆弾のように体内に残ります。
これらは発症すると致死率が高く、今のところ有効な治療法がありません。
次に‘公衆衛生上問題がある’ということです。
家に帰れなくなった猫の一部は野良猫として生活していくことになります。
野良猫は他の猫のみならず、人間にも危害を及ぼすことがあります。
皆さんが良く知っていそうな例だと、公園の砂場に糞をして、その中に含まれる寄生虫(トキソプラズマなどの人畜共通伝染病)が、そこで遊ぶ子供たちに感染するといったものが挙げられます。
その他、ゴミ捨て場をあさったり、庭に入ってきてマーキング(くさい尿)をしたり、道路に突然出てきて自動車がよけきれずに事故を起こしてしまったり(実際に人身事故を起こしてしまった方を知っています…)と、挙げればきりがありません。
あと最後に知っておいて頂きたいのは、猫好きな人がいる反面、“大の猫嫌いの方がいる”ということです。
猫好きな方の中には自分の子供や孫よりかわいい、と言われる方もいますが、世の中にはゴキブリより何より猫が嫌い!という方もいることを忘れないで下さい。
動物を飼うことは自由ですが、あくまでも「他人や社会に迷惑をかけない」というのが最低限のマナーだということを忘れないで下さい。
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既にご存知の方も多いかと思いますが、先日、なんとも言いがたいニュースがございました。
まだ知らない、という方は一度読んでみてはどうでしょうか。
以下、記事の内容をご紹介します。
「中国で愛犬殺害命令…当局が狂犬病対策 中国重慶市の長寿区は12日までに、狂犬病対策を理由に、犬を飼っている特定地域の住民に対し、自分で愛犬を殺すよう命じる通告を出した。同区の住民が最近、狂犬病で死亡したための措置だという。自分で“処分”できずに当局に処分を委ねれば罰金、さらに抵抗した場合は刑事責任が追及されるため、愛犬家はこの非情通告に悲鳴をあげている。
5月24日に出されたこの通告は、飼い主が当局に処分を委ねた場合は罰金1000元(約1万5900円)以下を徴収するほか、当局者に抵抗すれば刑事責任を追及すると明記している。
発端は最近、長寿区の鳳城街道過灘村で狂犬病の死者が出たこと。そのため、同村周辺で飼い犬の一律処分をすることを決めたという。中国では今年5月だけで、201人が狂犬病で死亡している深刻な背景がある。
区当局は6月10日までを「飼い主が自主的に犬を殺す期間」と規定。さらに、同日以降を「当局者による強制処分期間」としている。地元関係者によると、予防接種を受けた犬も対象という。
地元のウェブサイトには「あまりにかわいそうで殺せない。でも、いずれ見つかり、棒で殴り殺されるだろう」「誰かわが家の子犬を助けて」といった悲痛な書き込みが相次いでいる。
北京の動物愛護グループなど全国23の団体・組織は「非科学的で非道な狂犬病対策」と抗議声明を発表。重慶市の地元産品の不買を呼びかけているほか、今月9日には住民数百人が区政府庁舎に押しかけるなど騒ぎは広がっている。
日本では1950年に狂犬病予防法が施行され、57年以降は発生がない清浄国。カタノ動物病院の片野修一院長は「日本と違い中国は大陸で、隣国へ感染する恐れがあるとはいえ、狂犬病は犬にワクチン注射さえうてば100%予防できる。ワクチンも決して高価なものではなく、淘汰(とうた)以外にも解決策はあるはずなのですが…」と嘆く。
日本では狂犬病予防法で、ワクチン注射を接種し、登録することが飼い主に義務付けられており、登録しない飼い主には3万円以下の罰金という規定がある。偽ドラえもんや偽キティちゃんが登場する北京の遊園地が話題になったばかりの中国だが、人にも犬にも優しい日本の狂犬病予防法こそ、まねてもらいたいものだが…。
◆中国の狂犬病 中国では狂犬病が最も死亡例の多い感染症の一つ。衛生省によると、今年5月に国内で主な感染症で死亡した590人のうち狂犬病の死者数は201人で、エイズ、結核などを上回り1位だった。また狂犬病の感染例は、1996年には年間で159件だったのが、今年は5月だけで247件に上った。都市部でペットブームを迎える中、飼い主が予防注射を怠り、行政も適切な対策を講じなかったことが急増の原因とみられる。」
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昨日のお昼過ぎに、激しい雷雨に見舞われました。
おへそを押さえた方もいる?くらいでしたが、雷は動物たちにかなりのストレスを与えることもあります。
特に犬の中には雷のショック(恐怖)で発作を起こしたり、パニックに陥って亡くなってしまうケースもあります(特に外で飼っている場合)。
以前、私が勤めていた病院の患者さんで、雷の恐怖で狭い所(壁際の狭いスペース)に頭部を突っ込み、そのまま圧迫死してしまった例や、これも外飼いですが鎖で木につながれていた状態で逃げ惑う内に、鎖が木に絡まって首吊りのようになってしまい、そのまま亡くなってしまった例も経験しました。
亡くならないまでも、恐怖で震えがとまらず異常な行動をとったり、てんかんや心臓病をもった患者さんは発作を起こしやすくなります。
雷の他に、夏の花火や、運動会などの鉄砲の音などでも同様の事を経験しております。
対策として一番良いのは、家の中に入れて(外飼いなら)、その間だけでも付き添ってあげることが良いでしょう。
留守にする場合にはなるべく安全な場所に移しておく、等の対処が必要かもしれません。
ただし、雷だろうが何であろうが全くお構いなしの子も多いので、まず愛犬の性格を知っておくことが予防策をとる第一歩かと思います。
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最近インターネットを通じて動物(主に犬猫)を購入される方が少数ではありますが増えてきております。
特に初めて犬猫を飼う、といった方々がほとんどです。
窓口がホームページなどで、その後直接やり取りするのであればかまいませんが、購入者の中には、販売元(ブリーダーなど)と話したこともないし、その子の情報(誕生日、ワクチン接種の有無・日付等)すら良く分かっていない方もいらっしゃいます(証明書などは後ほど郵送しますと言われたまま・・・、といったパターンもあります)。もちろんその動物とは送られてきて、始めて対面することになるわけです。
元気が良ければまだよいのですが、引き取った段階から具合が悪い(慣れない長距離の空輸のストレスなど)、離乳もままならない(生後1ヶ月くらい)、など実際に目にすることがありました。
承知の上ならまだしも、多くの方がその時点で「こんな筈では…」といった感想を漏らしています。
ネット販売が悪いだとか、初心者が動物を飼ってはいけないと言っている訳ではありません。
これからネットで動物を購入しようと考えている方の中に、もしも‘動物を買う’と気軽に思っている方がいるのであれば、‘動物を飼う’という事をよく考えた上で新しい‘伴侶’を迎えてほしい、と伝えたかった次第です。
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ここ最近、急激に気温が高くなる日が増えてきております。
“熱中症にご注意を”といわれて、ピンと来ない方が多いかと思われますが、飼い主さんの認識が低く、暑さに体が慣れていないこの時期こそ、意外と熱中症になったりするものです。
良くあるケースとして、朝、動物をいつも通り留守番させて出かけてみると、日中思わぬ気温上昇に見舞われ室温が急上昇し、夜帰ってきてみると嘔吐している、食欲がない、ぐったりしている・・・なんてことが結構ございます。
この時期(4月下旬〜5月)の対策(家を留守にする場合)として、エアコンを冷房もしくはドライで26〜28℃くらいに設定して出かけるとよいでしょう。
この場合、設定温度より高くならなければエアコンも作動しません(もしくは送風状態)し、電気代もほとんどかかりません。
もちろん上記はこの時期の予防策ですので、真夏の暑い日は、動物種やその個体によって、それなりの温度設定にする必要があります。
くれぐれもご注意下さい。
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先日、ワクチン接種で久しぶりに来院された猫ちゃんについてご紹介します。
この子は以前、事あるごとに膀胱炎(主症状:血尿)を繰り返していました。
元々性格が少々神経質なところがあり、注射するのも一苦労、といった子です。
それが、ここ数ヶ月の間、まったくもって元気に過ごしていたのです。
飼い主さん曰く、最近仕事の関係もあり、家にいる時間(一緒にいる時間)が減ったそうで、考えてみると以前はかまい過ぎていたような気がする、とのことでした。
ちなみに、今回のワクチン接種は激しい抵抗も無く、比較的すんなりと注射をさせてくれました。
今回の一件において、必ずしも関連性があるとは言い切れませんが、あながち猫という動物は放っておいたほうがよかったりもします。
私は今までに20才以上の猫ちゃんの飼い主さんに長生きさせる秘訣を聞いているのですが、皆さん必ずといっていいほど、「何もしてません。」とか、「ほったらかしにしてます。」と答えます。
最近、中年夫婦の“理想の距離”として、3m位が“つかず離れず”でいい、なんていわれてますが、同様に猫との接し方にもバランスが必要なのでしょう。
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今回は「草を食べさせる行為」についてお話します。
犬や猫は、通常でも生理的(予防的)に草を食べ、自ら嘔吐することがあり、胃や腸が荒れている時はなおさら食べたがる傾向にあります。
ここで注意して頂きたいことが、2点あります。
まず第一に、嘔吐がひどい時および、下痢の時には、草を食べさせない方が良いということです。前回の記述(嘔吐・下痢、対処と注意点 その1)と同様にますます悪化してしまうことがほとんどです。
もう一つは、特に犬の場合ですが、空き地や道端の雑草を食べさせない方が良い、ということです。
なぜかと言うと、除草剤などの農薬が撒かれていたり、草を食べているかと思ったら、たまたまそこに捨ててあった何かを食べてしまうことがあるからです。
普段の診療でも、おそらく農薬か何かを食べてしまったのだろう、といった患者さんが少なからず来院されます。中には手遅れで亡くなるケースもあります。
どうしても草を食べさせたい場合(普段から草を食べていると調子がよいというワンちゃん)は、素性が分かっている安全なものを与えてください。猫の場合は、市販の猫草などを与えてみる事をお勧めします。
最近では、毛球症(胃に毛が貯まる状態)予防の食餌や薬がありますので、それらを利用されるのも手です。
最後に、飼い主さんの中には「犬猫には、絶対草を食べさせなければならない」と思っている方も少なからずいらっしゃいますので、「基本的には与えなくて良い」と言うことをお伝えしておきます。胃腸が弱い子は、いつでもご相談下さい。その子に合った予防、対処法を一緒に考えます。
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明日はバレンタインデーということもあり、タイムリーな話題なので“チョコレート中毒”について簡単にお話したいと思います。
チョコレート中毒は、チョコレートなどに含まれるテオブロミンという成分によっておこります。
テオブロミンはチョコレートパウダーやシロップなどの製菓用チョコレートや、ココア、コーラ、お茶にも含まれております。特に料理用のチョコレートはテオブロミンの含有量が非常に高くとても危険です。
犬の体重1kgあたりの致死量は、250〜500mgといわれており、これは製菓用のチョコレートでは20〜40g程度と言われています。ですが、中毒症状には個体差があり、これよりも少ない量で重篤な症状を示すケースもあるので、「少しくらいなら…」といってわざわざ与えたりしないで下さい。
症状としては、嘔吐や下痢、興奮などがあり、ひどい場合には痙攣、発作などの症状がみられ、ときには、昏睡状態から死にいたることもあります。
テオブロミンに対する有効な解毒薬はありません。
対症療法が治療のメインになりますが、時には吐かせたり、胃洗浄をしなければならないこともあります。
ですから、食べさせないことが重要なのです。
間違っても、「旦那にあげてもしょうがないから、愛犬にチョコをあげようっと!」なんてことがないように。
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毎日の診療で、よくみられるのが、嘔吐・下痢です。
ちょっと消化に悪いものを口にした、食餌が古かった、毛玉で胃が荒れた、ストレスで・・・といった一過性で軽症のものから、中毒、異物誤飲、腫瘍の初期症状といった重症ものまで、様々なケースで嘔吐・下痢はみられます。
特に犬猫では、ちょっとしたことで、普通に、と言っていいくらい吐きます(生理的に、意図的に吐くこともある)し、嘔吐・下痢のほとんどが軽症なので、異物・毒物を飲み込んだことなどを想定して、詳細な検査(血液検査、バリウム造影など)をまずやるべきかどうかは、いつも悩む所です。
すべての嘔吐・下痢で多くの検査をすることはある意味で、私ども獣医にとっては気が楽なのですが(見落としがなくなる)、私自身が、ちょっとした風邪かな?ということでお医者さんに行くたびに、レントゲン、血液検査、その他いろいろ・・・ではうんざりしますし、かえってどこか悪くなりそうな気がします。不要なお金もかかりますし・・・。
ですから、特に話すことができない患者をあいてとする獣医療では、小児科と同じく、保護者(飼い主さん)とのお話&コミュニケーションがとても重要になってきます。
少々お話がそれましたが、本論に戻りますと、
症状の程度、一般身体検査所見、飼い主さんの状況説明などから、ます対症療法(水・食餌の制限&胃腸薬投与)で経過をみる、という対応をとる場合がよくありますが、ここで飼い主さんがよくやってしまう“誤った対処”がありますのでご説明します。
一番多いのは“必要以上に水(&食餌)を与えてしまう”ことです。
ちょっとした嘔吐下痢では、半日〜1日の絶食・絶水(お水と食餌を与えない)が効果的な場合が多いのです。
勿論、嘔吐や下痢をしている時には水分が不足しています。
水をいつもより飲みたがります。そして与えるとガブ飲みします。
飼い主さんも水分不足を気にして、水を飲ませたがる傾向にあります。
胃や腸が荒れていますので大概吐きます。しかも飲ませる前よりもひどくなる(嘔吐がとまらなくなり、出血することも少なくない)ことがほとんどです。
診察の時に、よ〜く、くどい位にお話しても、やはり水を飲ませてしまって失敗する方は絶えません。お気持ちは分かるのですが・・・。
まずは荒れた胃や腸の粘膜を休ませて、元に戻すことが優先であるということを、覚えておいてください。
ただし、経過を見る場合でも、嘔吐や下痢の程度、季節(特に暑い時期)によっては、失われた水分やミネラルを補う&これから水や食餌を制限するために、予め点滴(静脈、皮下)が必要な場合がございますので注意が必要です。
最後に、あくまでここでお話したいのは、胃や腸の粘膜を休ませることが重要で、そのためには飲水、食餌制限が時には必要、ということであって、“すべての嘔吐や下痢において、絶食絶水すれば治る”ということではございません。
また、犬猫以外の動物や、特に幼少期では上記の内容と異なります。
くれぐれもお間違えのないよう、お願いいたします。
その2へ続く
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明日は節分ですね。
「鬼は外〜、福は内〜。」
豆をまいて、年の数だけ食べて、この行事は終わるはずです。
しかし、犬を飼っているご家庭では、翌日に嘔吐、下痢なんてことも行事の一部になっている場合も少なくありません。
遠足は“帰るまでが遠足”であるように、節分は“犬に拾い食いさせず、掃除するまで”といった所でしょうか。
皆さんご注意を。
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犬の抜け毛に困っている、一般のブラシ類ではなかなか毛(アンダーコート:ふわふわした毛)が取れないとお悩みの方にこの道具(写真)はお勧めです。
“ファーミネーター”で検索すると「こんなにも毛が抜ける!」といった具合に、一見おおげさに見える写真がいろいろと掲載されていますが、ほんとに取れます。確かにびっくりします。
使用上の注意点といたしましては、無理に引っ張らないこと、面白いように取れるのでやりすぎないこと等(いずれも皮膚を傷めます)があげられます。尚、アンダーコートがもともとあまりない子ではまったく意味のない道具ですので、その点はご注意下さい。
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今回は犬に与えるガムについて、ちょっとしたアドバイスをいたします。
ガムというと、最近は「食べさせるもの」といった認識になってきておりますが、今日ご紹介する内容は、「かじらせるもの」という本来の意味でのガムについてです。
写真の左は、牛皮を圧縮した硬いガム。中央は、牛の蹄。右は布状の牛皮を折りたたんで両端を結んだタイプ(おでんの昆布巻き様)のものです。
結論から言うと、一番注意を要するものは、右のガムです。
このタイプのものは、かじっているとふやけやすく、結び目の所でちぎれてしまったり、ほどけてちぎられて、揚句の果てには飲み込まれてしまう危険性があるからです。丸飲みされると異物誤飲と同じですからとても危険です。
いずれにしても、初めてガムを与えるときにはどのような種類でも注意して、どれくらいでぼろぼろにされてしまうかを知っておく必要があると思います。皆さんご注意を。
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皆さんご存知かと思いますが、ここ数日で狂犬病発症のニュースが2件、報道されています(2006年11月)。
‘狂犬病’というと「犬の病気じゃないの?」と思われていた方もいるかと思いますが、人間にとって非常に危険なウィルス感染症です。
今回の件は、いずれも海外で犬に噛まれ、日本に帰国した後に発症したため、決して日本国内の犬(もちろん人間も)の間で広まっているというわけではありません。
だからといって決して他人事ではないのです。
以前、当院の患者さん(飼い主さん)で、海外旅行中に野生動物(確かコウモリだったような・・・)に噛まれ、帰国後急いで病院に行ってワクチン接種(この場合は狂犬病の発症予防)をされた方がいます。
日本は島国ということもあり、現在のところ狂犬病の発生は数十年間ありませんが、海を挟んだお隣の中国では、現在でも多くの人がこの狂犬病で命を落としているそうです(記憶が正しければ、昨年のデータで、中国国内でのエイズ感染死亡者よりも狂犬病で亡くなった人のほうが多い)。航空便の往来が以前より多くなった現在、中国などから、狂犬病が日本へ持ち込まれる可能性も高まっているといわれています。
今後も日本での狂犬病発生・蔓延を防ぐためには、国内の犬に対する予防接種の徹底が必要です。
犬の狂犬病ワクチンは、年一回の接種が義務付けられています。
もし、まだワクチン接種をされていない、もしくは有効期限が切れている場合には、是非この機会に接種されることをお薦めいたします。
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最近、寒暖の差がはげしく、飼い主さんの中にも体調を崩されている方が少なからずいらっしゃるかと思います。
動物たちも同様で、ハムスター、うさぎ、小鳥をはじめとする小動物たちは特に‘寒さ’という‘ストレス’(ここでいうストレスとは、精神的なものではなく、肉体に対して負担をかけるもの、といった感じでとらえて下さい)に弱いものです。
ここ最近、診療していても、そのストレスによる体調不良での来院頻度が高くなっていることを感じます。
猫の場合も同様で、寒さは体に負担をかけるものです。既に慢性腎不全になっている子は勿論のこと、高齢の猫は寒さがきっかけで腎臓を悪くさせてしまうことも多いのです。
寒さという点から見ると冬の方が厳しいのですが、この季節に体調を悪化させてしまう要因として、体が寒さに慣れていない、飼い主さんの注意が不足(人間の体調管理も同じですが)していることがあげられます。
いずれにしても、暖かくしてあげる(急激な気温低下を防ぐ)ことが一番だと思います。
もしも、深夜・早朝にハムスターなどの動きが鈍くなっていたら、冬眠だと思って放って置かず、すぐに暖めてあげて下さい。
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先月、とても考えさせられるニュースがあったので、ご紹介します。偏った見方にならないよう、長くなりますが全文をそのまま掲載いたします。
『ペット引き取り、有料化の波 安易な飼育放棄防止へ
飼い主が飼えなくなった犬や猫の引き取りを有料化する自治体が急増している。引き取りをしている全国105の都道府県や政令指定市などについて朝日新聞が調べたところ、今年は10県市が加わり、半数を超す計53自治体で有料になる。引き取り・捕獲された犬猫の9割以上、年36万匹が殺処分されており、安易な飼育放棄を減らすのが主な狙いだ。一方で来年施行される改正遺失物法では、飼い主不明の犬猫を落とし物として預かってきた警察が原則として対応しなくなるため、自治体に集中して殺処分が増えるのではないかと懸念する声も出ている。
引き取りはもとは無料だったが、「飼い主が負担すべきだ」などの理由から77年にまず横浜市、新潟県などが有料化。00年の動物愛護法施行以降、「殺処分減少」への機運が高まり、有料化で引き取り数を抑えようとの動きが広まった。「かえって捨て犬や捨て猫が増える」との懸念もあったが、導入した自治体でその兆候がないことも普及を後押しした。
料金は、東京都の3000円が最高で、一番多いのが28自治体の2000円だ。
千葉県は今年6月から、成犬・成猫2000円、子犬・子猫400円の徴収を始めた。05年度の犬・猫の殺処分数は、約1万4900匹で全国トップクラス。「子犬や子猫の持ち込みが多い。有料化で飼い主が安易に手放すのを防ぎたい」と担当者は話す。
05年度(未集計の北海道を除く)に全国で引き取り・捕獲された犬は約15万7900匹で、約13万900匹が殺処分された。猫は約22万6400匹が引き取られ、ほとんどが殺処分されている。不妊手術の普及や野犬の減少、引き取り拠点の削減などで、自治体の殺処分数は減少傾向だが、猫については増えている県もある。譲渡は犬猫で毎年計1万5000匹ほど。
こうした現状を受け、環境省は、6月に施行された改正動物愛護法に基づき、近く動物愛護管理基本指針を決める。2017年度までに犬と猫の引き取り数を半減させるとともに、譲渡を推進して殺処分数の減少を図ることが盛り込まれる方針だ。
自治体関係者が心配するのが改正遺失物法の施行だ。多くの自治体は実質4日から10日間ほどで殺処分しているが、現在、比較的長期間預かっている警察で犬猫を扱わなくなり、その分が直接自治体に持ち込まれる可能性があるからだ。
「手厚い」といわれる大阪府警は、署で2週間保管し、さらに拾得者や民間団体などに預けて計1カ月ほど保管するという。昨年は犬約6000匹を拾得し、4000匹以上を返還した。影響を受ける大阪市生活衛生課は「収容場所を広げるなど、何らかの対応が必要になると思う」と懸念している。(朝日新聞2006年09月17日)』
皆さんはこの記事を読んで、どのように感じますでしょうか?
問題自体が複雑なため、一概になんとも言えませんが、いずれにしてもなんだか寂しい話ですよね。
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ここ2ヶ月ばかり、私自身(院長)ダイエットしています。
というのも、持病の腰痛が悪化してきたので、必要に迫られてダイエットを仕方なく始めたというわけです。
診療していて「この子はもう少し体重を落とした方がいいですよ。」と飼い主さんに偉そうに言うのですが、その言葉にも説得力がなく、自分が飼い主だったら「お前にそんな事いわれたくないよ!」と思うような体型でした(特におなかと背中のお肉)。
そのダイエットのかいあって、約6kg落とせたのですが、悲しいことに未だ誰からも「やせたんじゃないの?」という、うれしいコメントを頂いておりません(笑)。
もう少し体重を落とそうと思っているのですが、食事制限だけで運動もしていないので、なかなか減らなくなってきました(不健康なダイエットですよね)。
皆さんに気づいてもらえるくらいスリムになるよう、もう少しだけ続けたいと思います。
ところで犬猫さんのダイエットについて、少しお話しましょう。
犬猫さんと人間のダイエットで一番違う点といったら、やはり運動についてです。
個体差はもちろんありますが、犬猫の場合、運動によるダイエットはあまり期待できませんし、場合によってはあまり薦められません。
というのも、動物の場合、それなりのカロリーを消費させるにはかなりの運動量が求められるからです。散歩の場合は付き合っている飼い主さんが先にばててしまうほど必要です。1日に何時間もの散歩をしている方は別ですが、なかなかそんなに時間は取れませんよね。
ではドッグ・ラン等で走らせたりするのはどうかというと、かなり効果はあると思います。ただし、ダイエットが必要な犬の場合、関節を痛めているとか、心臓が悪いなどでとても激しい運動は薦められない子たちばかりです。自分もそうですが、太って鈍っている体で激しい運動なんかしたら、ますますどこか悪くなってしまいます。猫なんかは散歩できませんし、寝てばっかりの子はあまり動きませんし・・・。
ですからまず犬猫さんの場合は「食事制限(回数ではなく、一回に与える量を減らす)」や「低カロリーの食事を利用する」がメインになります。尚、人間でもそうですが、例外を除いて、成長期のダイエットはしないで下さい。
元気で若いうちから体重を時々でよいので測定し、少しだけ気をつけることがポイントです。くれぐれも私のような無理なダイエットはしないようにして下さい(これが説得力ないんだよなぁ〜)。
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千葉県千葉市花見川区の動物病院 Last updated : 2010.10.09
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